
NPRのポッドキャスト「Homer Simpson vs. The Economy」からビジネス英語
今回はNPRのポッドキャスト「PLANET MONEY」から。アメリカで30年以上続く長寿アニメ”The Simpsons”の最新エピソードから昔は存在した中流層が現代では減ってきていて、昔はあったAmerican Dream が消滅しようとしているというお話。アニメのエピソードだけでなく、実際ところどうなのか掘り下げています。
少し前の本ブログでもPLANET MONEYのスピンアウト番組「THE INDICATOR FROM PLANET MONEY」の回を取り上げました。こちらもどうぞ。10分くらいなので聴きやすいです。
目次
ザックリこんな話
“The Simpsons” のSeason33のエピソードでこれまでの現実世界の変化とのギャップに対して、ミュージカルのエピソード”Poorhouse Rock”で応えている。このエピソードでHormerの息子BartはAmerican Dream(頑張って働けば、両親よりも少しいい生活が送れるという考え)を抱いて父と同じnuclear power plantで働いて、中流の生活を再現しようとすんだけど、既にそのような世界はもう存在しないというのを戦後から現代までをミュージカル風に振り返る。1989年当時、アメリカでの仕事の16%は製造業だった。今は8%ちょっと。もちろん今でも可能だし、他にも沢山の仕事はある。だけどHomerは大学を出ていないけど、今同じ仕事に就くにはPh.D.(博士号)が必要。
1989年のアメリカの住宅価格の中央値は$125kだった。現代は$430k。1989年換算でHomerのサラリーの6倍、現代では10倍近くなる。30年前よりも製造業は減ったけど、当時なかったテック産業などができて多くの仕事ができた。30年前よりもオプションは増えている。30年前に比べて本当に中間層が縮小したのか? 実際のデータでみると1990年あたりは56%のアメリカの家族は中流だった。この30年で6%縮小している。30年前はHomerの収入と家族構成は、まさに中流だった。でもインフレが進んだ現代では低収入層に入る。そんな中Springfield(Homerたちの住んでいる架空の町)にも苦労をしていないのが、Monty Burns 原子力施設のオーナー。経営者は、昔は平均的な労働者の60倍。現在では350倍の収入を得ている。1950年代にHomerが生まれた時は80%の子供は親よりも稼げると予想されたけど、Bart(Homerの息子)の生まれた1980年代生まれは半分の子供しか親よりも稼げない。希望のない未来しかないかと思われたが、unemployment rate(失業率)は30年前に比べてとても低い。また、ここ何年かで記録的な数の人が新しいビジネスを始めている。アメリカには起業家精神が存在している。
詳細はトランスクリプション(Transcription)にて確認ください!!
明日から使ってみよう!
day to day (日々の、毎日の)
HIRSCH: A lot of economic changes are subtle day to day, but truly they are seismic. So today on the show, we dig into “The Simpsons” to understand how the American dream has changed.
Planet Money より
「経済の多くの変化は日々(day to day)捉えにくい。けど、それらは本当に大きな影響(ダメージ)をもたらす」 同様に month to month で「月ごとの、月々の、月極めの」になります。応用できそうですね。
自作例文
例: He sends sales report day to day.
伝えたいこと: 「彼は毎日売上レポートを送信している」
bit by bit (少しずつ、徐々に)
UNIDENTIFIED ACTORS: (As characters, singing) Oh, and so it came to pass. With hard work and grit and brass, bit by bit, we built our middle class – nice little middle class.
Planet Money より
「ハードワークと粘り強さと厚かましさで少しずつ」。 同じ使い方で day by day (日増しに、一日ごとに) や step by step (一歩ずつ、少しずつ)とかもありますよね。こちらも応用ができそうです。
自作例文
例: We fixed the problem bit by bit.
伝えたいこと: 「問題を少しずつ解決しました」
成果はゼロではなく bit by bit でも出していきたいですよね。
Break it down (かみ砕いて説明する)
HIRSCH: Well, yeah, for some people, but I’m afraid definitely not for Homer. And that’s because Homer never went to college, and that simply would not fly for that kind of job in 2022. Bart’s sister, Lisa, breaks it down for us.
Planet Money より
「Bart の妹のLisa が分かりやすく説明します」。 最初の説明が難しくて理解できなかった時とかにも使えそうですね。
自作例文
例: I am not following you, could you break it down for me ?
伝えたいこと: 「言ってることがわからないので、分かりやすく説明してくれませんか?」
Solidly (しっかりした、確かな、信頼できる、堅実な)
HIRSCH: Yeah, we looked at Homer’s income and the size of his family, and used this calculator that the Pew Research Center designed. And according to that, the Simpsons back in 1989 were solidly middle class.
Planet Money より
「1989年に戻って Simpsons は堅実な中流家庭でした」。 このような硬さ=確かさ を表した使い方ありますよね。cement (動詞: 強固にする、固くする), concrete (形容詞: 明確な、固まった)とか
自作例文
例: Your report included a lot of assumptions. Please give us concrete(solid) information.
伝えたいこと: 「あなたのレポートには多くの憶測が入ってるから、はっきりした情報をください」
New Words
- wage: 賃金
- inspection: 監査、検査
- encyclopedic: 百科事典
- obsessed: 取りつかれる
- breadwinner:
- aspirational: 強い憧れがある
- out of reach: 手の届かない、手の及ばない
- nerdy: おたくっぽい
- evolved: 進化した、発展した
- archaeological: 考古学
- intact: 無傷で
- come along with: やってく
- excavating: 採掘する
- subtle: 微妙、微細
- seismic: 地震
- day to day: 日々の、毎日の
- janitor: 清掃員
- touchstone:
- gauntlet down:
- solid job: 手堅い仕事、堅実な仕事
- embraces: 受け入れる
- flabby: たるんだ
- unless: ..がない限り
- doctorate: 博士
- sleuthing: 捜索
- attainable: 達成可能、出来る
- pinch: 手でつまむ
- doomsday: 終末
- prophecy: 預言
- likelihood: 可能性
- Fiddling: つならない
- swell: 大きくなる、膨張する
- rampant: 横行、蔓延する
- stagnation: 停滞
- extrapolate: 推定する
- decline: 縮小する
- abandon: 捨てる
- bleak: 荒涼とした
- silver lining: 希望の兆し