NPRのポッドキャスト「What Japan’s “Lost Decade” teaches us about recessions」からビジネス英語

NPRのポッドキャスト「What Japan’s “Lost Decade” teaches us about recessions」からビジネス英語

今回はビジネス系ポッドキャスト「THE INDICATOR FROM PLANET MONEY」から日本の失われてた10年(20年、30年)について、いわゆるL字回復(回復になってない)という景気後退がいかにして起こり今も続いているかと、そこから今のアメリカが何を学べるか探ったエピソード。

ザックリこんな話

現在のアメリカ経済でずっと心にある大きな疑問。それはFRB(Federal Reserve Board)が失業や景気後退をさせずにインフレを抑えることができるか? という問題。年初に比べて物価は8.5%上昇。多少スローダウンしたけど未だに高い。FRBはもっとインフレを抑え込みたい。FRBは景気後退をさせずにインフレを抑えれるかが問題。政策立案者 はもっとも痛ましいリカバリープロセス(L-shaped)は避けたい。現在のインフレ状況を解決するのに景気後退 が必要なのか議論がある。

そこで、今回は日本で起こったL-shaped の景気後退について探ってみるエピソード。

景気後退が続かない場合、V-shapedの回復をする。もし回復までに長いとU-shaped。景気が数年に渡って回復しないとL-shapedの景気回復の話を始める。V-shaped は急激に落ちて急激に回復してもとに戻る感じ。 U-shaped の回復は底にタッチして、底のあたりをはねながらしばらく底にいたあとに徐々に上昇する形。K-shaped はある部分の経済は急回復して、他は回復しない形。 L-shapedは底にあたって、上がらずそのまま底を進んでく形。それが失われて10年として知られる日本の90年代に起こった問題。

日本では80年代に不動産バブルが発生(数十年後にアメリカで似たようなことが発生することになる)。不動産価格がどんどん上がり。皇居の土地の価格がCAの全土よりも高くなった。もちろんバブルは弾けて、1990年代は経済の停滞と低成長、物価下落の時代となった。言い換えるとデフレの時代になった。

デフレが災害/問題だったわけではなく、経済も成熟していた。節約しながら生活水準は高った。だけど価格が落ちたことが暗い影を落とした。価格が落ちたことで成長が止まってしまった。

デフレは景気停滞の結果として出てくる。景気後退は高くつく。仕事は増えないし、職を失う人もいる。日本の企業は労働者を首にしたくなかった。それで何をしたかというと新しい雇用を止めた。労働力になろうとしていた高校や大学を出た子に影響が出た。これが日本の停滞の最大のコスト(代償)だった。若い人たちが仕事につけなかったり、いい仕事につけなかった。そういう人たちはpart-time jobでスタックしたので、スキルアップやキャリア形成で問題を抱えることになった。これは大恐慌時代の若者に起こったことと同じ。日本の中央銀行は経済を刺激しようと金利をカットしてゼロに。国債を買ったりした(量的金融緩和で知られた政策)。政府も公共事業に莫大なお金を使った。だけど、需要、消費や借入は頑なまでに低いまま。L-shape の水平部分が伸びている状況。

90年代にいつくかの証券会社が倒産、2000年代中ごろまで少し回復するまでに銀行の危機があり、その後のグローバルな金融危機でまた景気後退へ。。日本は失われた20年、30年になっている。景気後退からの抜け出しに失敗し続けている。 アメリカや他の国々の中央銀行は日本のように景気後退が長引かないよう、金融危機の際には積極的な金利カットや量的緩和を行ってきた。現在、日本は他の国どうように物価が上昇している。といってもインフレ率は2%。日本の会社はコストが上がっても価格を上げるのに消極的。同時に労働者は賃上げ要求をしない。もしくはまだしてない。

日本、アメリカも含む人々はインフレはとても高くなる可能性があるということを忘れている。特に若者。多くの人々には高インフレの記憶がないけど、政策立案者は歴史から十分に学んでいる。彼が避けたい L-shapeの結果が何なのか。

詳細はトランスクリプション(Transcription)にて確認ください!!


明日から使ってみよう!

picture (頭に描く、想像する)

MA: But there’s more. Now let us picture a graph where the economy hits the bottom, and then it just crawls along without going higher. That is the L-shaped recession, or L-shaped recovery – whatever you want to call it.

THE INDICATOR FROM PLANET MONEY より

Now let us picture a graph where the economy hits the bottom (経済が底をうつグラフを想像してください )。picture に動詞があったことを思い出せてくれました。

自作例文

例: I can’t picture my operation without this tool.

伝えたいこと: 「このツールなしの業務なんて想像できません」

For instance, (例えば)

MA: In Takeo’s view, calling this period an L-shaped recovery actually doesn’t fully capture what happened. He says the economy would start recovering only to have that progress wiped out by some kind of big event. For instance, in the late ’90s, Japan suffered a banking crisis where several large institutions collapsed. And in response, the government stepped in to inject capital into the financial system.

THE INDICATOR FROM PLANET MONEY より

For instance, in the late ’90s, Japan suffered a banking crisis where several large institutions collapsed (例えば、90年代後半に日本はいくつか大きな機関が倒産するbanking crisisにあいました). と前の文章を受けて具体的な説明をするときの”例えば”ですね。for instance が身近な例。for exampleが代表例をしめすときに使われるそうです。

自作例文

例: We should not spend money without purpose, For instance, some subscriptions should be canceled.

伝えたいこと: 「目的なしにお金を使うべきではありません。たとえばいくつかのサブスクを解約すべきです」

steep decline (急に減る), bounce back (持ち直す、回復する)

MA: ….. So the V-shaped recovery looks like a very steep decline and then a quick bounce back up to where the economy returns to where it started. Now picture a graph where instead of touching the bottom and bouncing back up,

THE INDICATOR FROM PLANET MONEY より

So the V-shaped recovery looks like a very steep decline and then a quick bounce back up to where the economy returns to where it started (V-shaped 回復はとても急に減少して、経済が最初のところまで急に持ち直します). グラフの描写を説明すのに steep や bounce back をいれることで、落ち込み具合い、上昇の具合いがわかる描写になりますね。

自作例文

例: Please see this chart. Sales record last few years show very steep decline. However, bounce back this year. The reason is..

伝えたいこと: 「このチャートをみてください。過去数年の売上は急激に減っていましたが、今年持ち直しました。理由は…」

以前お伝えした。アマゾンのサードパティの販売が苦境というエピソードやトラックドライバーの運賃が曲がり角にきているエピソードなど、今回のインフレの話に限らず何かしらのターニングポイントにきているのかもしれませんね。ニュースの内容や方向性にこれからも注目です。

New Words


  • infamously : 不名誉な
  • scar : 傷跡
  • haunting : 忘れられない、心に残る
  • tipping A into B: AをBに傾ける
  • binary of : 1 or 0 (白黒的な意味?)
  • policymaker : 政策立案者
  • bout : 状態
  • cautionary : 警鐘、警告をあたえる
  • undesirable : 望ましくない
  • shorthand : 速記
  • upturn : 上向きにひっくり返る
  • neat and tidy : きれいに整って
  • resemble : 似通った
  • squint : 寄り目にする
  • broadly : 広く
  • steep : 急な、切り立った
  • hang out : ぶらぶらする
  • ascent : 上昇
  • plagued : 悩まされる、苦しめられる
  • factoid : 擬似事実
  • anecdote : 逸話
  • malaise : 沈滞
  • overall : 全体的な
  • mature : 成熟した
  • gloomy : 陰鬱な、陰気な
  • workforce : 労働力
  • stupor : 混迷
  • afterward : その後
  • quantitative easing : 量的金融緩和政策
  • stubbornly : 頑固に、頑なに
  • decisively : 決定的に
  • For instance : 例えば
  • along with : 一緒に
  • outcome : 結果

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